「舶来もの」のトレーナー
2011-01-02


喪中だったので「明けましておめでとうゴザイマス」はないが、新年はめでたい。
「今年もよろしくお願いします」もないが、よろしくお願いします。(笑)
大きな事は出来ませんが小さな事からコツコツと。

コツコツと古着の整理を始めている。
我が家では「ほころび始めるまで着る」がルールで(貧乏だから)、服の滞空時間が長い。
それでもやっぱり寿命は来るモノで、自治会の廃品回収に出す。ウェスになる。

1枚、買って20年、捨てかねて2〜3年経ってしまったトレーナーがあって、今年はこれを処分した。
もう首もよれよれの1着だが、渡っていく雁の姿を表から裏へ、表は大きく、裏はだんだん小さくプリントした、ちょっと気の利いたデザインである。

日本画家だった養母が、これがお気に入りで、着ていくと必ず
「おやお前さん、いいの着てるね。」
と誉めてくれた。
「いいでしょ、取り寄せのメイド・イン・アメリカよ。」
が、だんだん養母が昔の世界に戻っていって、
「いいでしょ、輸入物よ。」
「いいでしょ、これ舶来物よ。」
に受け答えが変わっていった。

とにかく話題のきっかけがあるのが一番で、それで1日気分良く過ごしてもらえると思うと、トレーナーの存在はありがたかった。

98で逝った養母は、生きていたら数えで105才になる。

郵便も新聞も止まった、シンとした1月の2日。
自治会の回収袋にトレーナーを入れた。
[生活]

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