「カーネーション」とみかん山
2011-10-11


ものすごく手数をかけて、やっと絵筆を取れる。微妙な工程の連続である。
養母とパートナーは、それ以上に手間をかけて、昔ながらの技法を守っているのだ、教えてくれなくて当然だ、と思い知った。

最後に私はパートナーから「私の弟子におなりなさい」と宣言され、小林古径先生の孫弟子、ということになるのだが、養母も数えたら「安田靫彦先生の孫弟子」と言うことにもなり、
「肩書きだけは『古径・靫彦・千波』三揃い」
という信じられないゴージャスさである(笑)。

しかし、私は「みかん山とミシン」を問い続けた養母の気持ちが少しだけ分るようになった。
養母は明治・大正の日本画、「みかん山」」を選び取ったのである。

「カーネーション」は半年間私を楽しませてくれるだろう。
わずか7年という幅を持ちながら、私は「もう一人の養母の姿」を、このドラマに追い続けるに違いない。

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